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桐壷をめぐる人々 ~超訳源氏物語「桐壷」~ その三十四③

34 光源氏の元服–3

 

源氏の君、再びのご入場です。ご覧ください、初めて大人の装束をお召しになった源氏の君のご様子。なんと美しい、なんとご立派な公達のお姿でしょうか。会場全体が、源氏の君の麗しいお姿にどよめき、ため息をついている、そんな印象を受けます。

さあ、その源氏の君ですが、これより、拝舞を舞われます。東の庭に降りられ、帝に対面なさいます。

 

構えの姿勢をとられました。源氏の君一世一代の拝舞。

笏を両手で持ち、捧げて頭をおさげになります。これを二度。

続いては、笏を地面に置き、経って左、右、左と身をひねり、次に座って左、右、左。笏を取って拝し、立ち上がって最後に拝します。

 

今、源氏の君の見事な拝舞が終了いたしました。源氏の君の舞、まことに美しく、荘厳で、ご立派でございました。ご覧になっている会場の方々は皆、涙を流しておられるようでございます。かくいうわたくしも実は今、涙を抑えるのに苦労しております。わたくし、この場にいられた幸運を感謝せずにはいられません。

まだまだ幼い源氏の君の髪を、大人の姿に結い上げてしまうのは、もしかしたら少し見劣りがするのではないかと心配する声も聞かれましたが、今わたくしが見た限りでは、その心配は杞憂に終わったように思われます。源氏の君の美しさは、またさらに増したのではないでしょうか。見事な、源氏の君の拝舞でございました。

 

以上をもちまして、源氏の君、ご元服の儀式はすべて終了いたしました。

この後の予定は御休所にてのご宴会、そして左大臣家へと退出し、左大臣家の姫との結婚となっております。大人の階段を上られる源氏の君の今後の成長、わたくしたちも楽しみに、引き続き拝見して参りたいと存じます。

 

御休所での宴の様子は、会場に行っております右大弁がお伝えすることになっております。それではまた、宴が始まりましたら中継をおつなぎいたします。

 

宮殿上空、夕焼けに美しく染まっております。源氏の君、つつがなく元服の儀式を終了されました。   

                        ~完全中継!源氏の君元服の儀 終~ 製作・著作GHK

 

※アイキャッチ画像は元服の儀が行われた清涼殿を、光源氏が拝舞を舞った東庭から望んだ画像。