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桐壷をめぐる人々 ~超訳源氏物語「桐壷」~ その三十五④

35 光源氏の元服中継 宴編–4

 

あ、なにやら会場、動きがありました。親王方、そして公卿のトップであります上達部(かんだちめ)と呼ばれる位の方々が、帝のおられます方へと向かっておられます。ちょっと、ついて行ってみましょう。

 

何かが始まるのでしょうか?

 

おそらく…帝から褒美の品を賜るのではないかと…あ、そうですね、皆さんそのために、階段にお並びになっています。

 

その、唐櫃の中身ですね?

 

ええ恐らくそうだと思いますね。

 

おや?左大臣が、長橋と呼ばれます、清涼殿と紫宸殿をつなぐ橋に向かって歩いて行くのが見えます。右大弁さんからは見えますでしょうか?

 

え?いやそれはこちらからは確認出来ません…あ、今、左大臣が清涼殿前の東庭に降りて行くのが見えました。左大臣、先ほど源氏の君が拝舞を舞った東庭に降りられます。

 

ああ、庭に降りるために橋に向かったんですね。一体そこで何をするのでしょうか?

 

左大臣が…帝のおられます席に向かって今…舞を舞い始めました。これはおそらく、何か帝から賜った、そうですね多分、引き入れの大臣を務めたことによる褒美を賜った、そのお礼の舞なのではないでしょうか。

 

右大弁さん、帝からは一体、何を賜ったのでしょうね?

 

さあ…それは分かりませんが、こういう時は、着物を一式というのが慣例となっていますね。

ああ、優雅な舞ですね…そしてそれが今終わって…階に並んだ皆さんも、褒美の品々を賜ります。実に華やかで、優雅な宴の様子です。

 さあ右大弁さん、これから宴もたけなわとなっていくのでしょうが、我々の中継はこのあたりでお別れということにいたしとうございます。右大弁さん、感想いかがでしょうか

 

ええ、もうなんというかですね、華やかで初々しくて、なんとも嬉しい、嬉しさが充満している会場ですよね。

 

右大弁さんも、今日まで沢山のお役目、お疲れさまでした。

 

ありがとうございます。私の仕事もこれで終わりかと思うと、ホッとしております。

 

この後は右大弁さんも一公卿として、そしてまたこれまでの源氏の君の後見役として、宴を楽しんでください。本日はどうも、ありがとうございました。

 

ありがとうございました。靫負命婦さんも、お疲れさまでした。

 

右大弁さん、ありがとうございました。

 さあ、源氏の君の元服の儀、御休所での宴の様子を中継して参りました。源氏の君、この後は左大臣邸へと退出、そして葵の上との結婚となっております。

 宴はまだまだ続きますが、中継の方はこのあたりでいったん、お開きとさせていただきます。初々しい源氏の君のご様子をご覧いただきました。今後の成長、大いに期待しております。みなさま、長い間のご視聴、本当にありがとうございました。靫負命婦、ゆげいのみょうぶが宮中からお送りいたしました。  ~源氏の君ご元服!! お休所から宴の生中継!!~ 終 製作・著作GHK