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食洗機が届くまで ①

①始まりはおしゃべりから

 

昨年の後半くらいから、ちょくちょく夫が夕飯後の食器洗いをやってくれるようになった。

食後の片付けに長く時間がかかって、なかなか私がリビングに戻ってこないことを気遣ってか、あるいは片付けが終わってから私が淹れるコーヒーが待ち遠しいのか、はたまた、食器洗いに時間がかかることが分かっているので、見たいテレビ番組が終わるまで、食べ終わった食器を私が片付けないことに業を煮やしてか…おそらくこれら全部であろう…とにかく、手伝ってくれるようになった。

そうして、せっせと食器を洗う夫が、すすぎの段になると必ず「腰が痛い」と言い始める。シンクが低いのだ。私でも少し低いくらいだから、背の高い夫には苦痛であろう。で、痛い痛いと言いながら食器を洗い上げてくれる。

食洗機があったらいいんだろうね。

その流れはごく自然だった気がする。時間節約に腰痛予防に。しかし、わが家は古い賃貸マンションである。「狭くて置く場所ないね」。昨年までは、ここで話が終わっていた。

しかし年が明けて2018年。何となく台所に二人でいるタイミングで、私が「ねえ、食洗機置くとしたら、どこにどんなふうに置く?」と聞いてみたのである。「宝くじの一等が当たったら、何に使う?」と同じノリであった。

すると夫は、積極的にいくつか案を出してきた。私はそれに対して質問したり、ダメ出ししたり対案を出したりした。ほとんど本気の検討会である。ついには夫が娘に

「メジャーと定規持って来て!」

と言いつけて、ここなら置けるんじゃないか、という空間の寸法を割り出した。そして「最大でこのサイズ。これに納まるサイズの食洗機があったら、置ける」と結論付けたのである。

私は早速パソコンに取り付き、検索した。そうしてついに、わが家に置ける食洗機を発見したのであった。…とはいえ、現在据え置き型の食洗機はパナソニックしか作っておらず、中でもわが家に置けるサイズの機種は一種類しかなかったので、「発見」という程の事でもなかったのだけれども。

とにかく、食洗機がうちには置ける、と言うことが分かったのであった。これは大きな発見であったと思う。