輪島の朝市で買い物した後、「子どもの頃に何度か言った海水浴場が近くにあるから、見る?」っていうので行くことに
着いたのはここ。

海水…?

浴場…??
海水浴場って言うのは、遠浅とか砂浜とか松林とか…

これ火サスじゃん!!
「これのどこで泳ぐ訳?ここ~?!」
まるで天然の洗濯機の様に海水渦巻く崖下を指さすと、夫はまさか、と笑って
「プールがあるのよ」
と言った。
プール。プール?
か、海水浴場なのではなかったのですか…?プール??それはもしや、岩風呂とか露天風呂とかいうやつなのでは…?
「いやいや、プール。普通のプール」
普通!ここに来て普通ときましたか!!もはや言語明瞭意味不明瞭の世界!!
「ほら、あそこにあるよ」
指さされたところにあったのは、まごうことなく「プール」であった。

「ね?プールでしょ?」
ご機嫌に笑う夫を見て、私は軽く眩暈がした。
これ、海水?
多分ね。
温度は?
普通。
普通って…。掃除は?水の入れ替えは?管理人は?更衣室は?利用料は?
矢継ぎ早に質問してみたが、答えは全部まとめて「さあ…知らない」の一言で終わってしまった。「子どもだったし」だそうだ。
そんな私たちの横を、義母が「ここ懐かしいなあ~。私も泳いだわ~」と言いながら歩いてきたので、「大人が来た!」と大喜びでさっきと同じ質問を義母にしてみた。海水だったらシャワーも必要でしょ?って。
ところが答えはやっぱり「さぁ~?」であった。なんかそこらへんで、とか言ってた気がする。「気がする」って言うのは多分、私が意味を理解することを拒否ったせいだと思われる。
「それより昔、ここであいつが迷子になってなあ」
と、義母はここに泳ぎに来た時、義弟が迷子になった話をしてくれた。ここで、迷子ですか!!こんなに見晴らしのいいところで迷子ですか!そんなにシーズンは人が来ますか!!芋の子を洗うように?!
なぜ?なぜ?!
クラクラするのと足元が悪いのとでフラフラしながら歩く私に、夫が「ここ、グーグルの航空写真で見たら面白いよ」と言ったので見てみた。それがこれ。
なぜ…この場にこのプールを作ったのだろう…??
謎だらけの自称海水浴場であった。