私の周りでは、フォトリーディング(以後フォトリ)という速読法を学んでいる人が多い。これからの時代、大量の情報を短時間にさばくには必須の技術といわれている。
本をこれまでの10倍早く読めるのは、実に魅力的だ。なので早速、フォトリを学んだ友人に話を聞いてみた。どうやらセミナーを受けて習得するものであるらしい。話を聞いてみて、その効果と必要性は十二分に理解できるものの、今の私にはその時間(一泊二日とか)、場所(東京とか大阪とか)、値段(数万~十数万)などのハードルが高くて、受講は難しそうであった。これをいくら「投資だ」と思っても超えられそうにないハードルであった。
なのでまあ、いつか機会が来たら、くらいの感じで、友人たちにはフォトリの感覚とか使用感(?)といったエッセンスを折に触れて聞いたりはしていた。
先日のことである。
何気なく本屋にたちよった。すると「親子でかんたん速読ドリル」という本が平積みになっていた。速読、という単語に反応する私。早速手に取って中身を読む。
ふむ。どうもフォトリとは違う物のようだ。でも、本は早く読めるようになる、と。これはフォトリと目的は同じだ。
やり方は、この本を読みつつ、Youtubeの動画を見ながら練習するらしい。そして、ぱらぱらと見るにつけ目に入るのは
「読まないで見る」
「必ずできるようになる」
というような言葉だった。確か、フォトリでも「一文字一文字を読まない」とか言ってたなあ、とぼんやり友人たちの言葉を思い出す。
で、この本いくらだろう?と思って裏表紙を見ると千円だった。
千円。私の脳内に、経済評論家の勝間和代さんの
「だったらさっさと買っちゃって、試してみたらいいんですよ」
というセリフがこだました。勝間さんは何でも解決したい問題がある時は、リスクを取れる範囲であれば迷わずにリスクをとって、どんどん試行錯誤せよ、と言っている。迷う時間の方がもったいない、と(そして、その流れで「だったらさっさと〇〇しちゃって、△△すればいいんですよ」というフレーズがよく出てくる)。
千円だったら、この速読法が習得できなかったとしても全然惜しくない値段ではある。はい、買いましょう、と私はつぶやいてレジへ向かった。フォトリではなくても、要はインプット量が増えればいいわけである。
さっそく帰宅して本を読んでみた。
そして書いてあった通りに、Youtubeで動画検索。え~っと、どこかにアクセスコードとか書いてあって、それを入力するのかな?と思ったけど、動画は再生ボタンを押せば普通に見ることができた。ダダ漏れじゃん!と驚愕する。
友人に本を見せたら、即「これ、本代も節約できるよね」と、状況を見ぬく発言。さすがである。
で、その動画を見る。ゲーム感覚で、と言うことだったので、そのつもりでやる。なるほど、出来てしまう。短い文章が一瞬だけ現れても、その一瞬でちゃんと内容が分かってしまう。言葉がたとえば「はようお」とバラバラに並んでいても、ちゃんと脳内で、しかも一瞬で「おはよう」と読んでしまう(ついでながら、この時「ああ、それで私はいつも『ひつまぶし』は『ひまつぶし』と読んでしまうのか、それは仕方がないんだなと納得した)

バラバラの言葉の次は、短い一文、その次は二行の文、と進んでいく。それらも一瞬ぱっと現れるだけでも「読めて」しまう。すると、そうか、この感覚をもっと、一行とか一ページといった広い範囲にしていけばいいわけか、と、なんとな~く、ゴールの状況が見えてくる。
少しできる、という感覚と、ゴールの状態が想像できるというのはモチベーションが上がるもので、私は「親子でかんたん~」という本の題名の「子」の方はほったらかしで、今日もYoutubeでスピードアップトレーニングの動画を再生しつつ、本をビシバシ指さしているのである。
さて、結果は出ますかどうか、自分が一番楽しみにしている。ホント、ダメでも全然惜しくないっていうのは気楽で強いものである。こんな風に、ハードルを小さく小さくしていけば、いろんなことが達成できていくのだろうなと、そんなことも思ったりしている。