ある日、スーパーで買い物中に夫が「山盛りのサラダが食べたい」と言い出した。ならば、とサラダ用のカット野菜を欲しいだけ買うことにしてみた。合計500円程度。それにゆで卵とトマトを足して、希望通り山盛りのサラダにしてモリモリ食べた。おいしかったし満足度も高かった。しかし。
これ、毎日は続かんなあ。
というのが感想だった。家族三人で毎日500円。コスパ的にどうかと。しかし、毎日サラダを食卓に出したら、きっとお米を食べる量が減るし、それは健康に良いのではないかという気がする。ううむ。
というわけで、翌日、会社で昼休みに、毎日サラダをお弁当にしている同僚に「夫がこういうメニューを毎日食べたがってるんだけど」と言ってみた。でも、どうにも割高感があって、と。すると彼女は
「そりゃあもう、レタスとかキャベツとか、素材丸丸買って自分で作ったほうが安いよ。うちの家族は、買ったカット野菜はまずいっていうし」
とのこと。やっぱりなあ。その答えはある程度予想はしていた。とはいえ、私はどうも、キャベツを刻むのが好きじゃないのだ。時間がかかるし、台所に細かなかけらが飛び散るのがどうも嫌なのだ。
「ご主人の気持ち、わかるわ！私もサラダ食べたくなって作るもん！」
と、反対側に座っていた同僚が言った。山盛りのサラダ、おいしいよな、と。
「もうそれな、スライサー買ったらええねん。大根おろしの途中に刃がついてるやつ。百均のやつでいけるで！私はダイソーで買った。結構前に買ったけど、まだまだ全然、切れ味保ってる。いま、春キャベツでてるやん。それで作ってみ？絶対おいしいし、安上りやで！」
なるほどスライサーか、と膝を打つ私。100円ならダメでも惜しくはないな。と、いうわけで、帰宅途中にダイソーに寄り、それらしいスライサーを買った。ポイントは、キャベツが収まる幅だと聞いていたので、横に大きなものを選んでみた。帰宅して、スライサーを写真に撮って、同僚にラインで「これ？」と聞いてみたら「あたり！」という返事をもらった。ようし。
それから、春キャベツとカイワレ大根、レタスを購入。キャベツ一個158円、カイワレ38円、レタス1個98円。しめて294円。これだけでも先日のカット野菜より断然安い。
キャベツを1/4個、スライスする。う～む、春キャベツはふわふわしているのでスライスしにくいが、それでもボウルの中でやると散らからないし、細く切れてふわふわの千切りキャベツが仕上がる。これはいい。続けて手持ちの玉ねぎを1/4個。おお、気持ち良い切れ味。そこにゆで卵とカイワレ、ちぎったレタス3枚分くらいを足して、ささっと混ぜたら、なんとボウルに山盛りのサラダが出来上がった。すごい、こないだ買ったサラダの倍はある。でも値段は…約97円！！
これを、同僚から教えてもらった「塩昆布とごま油」で食べてみた。やばい、無限。家族からも大好評だ。
以来、ドレッシングと野菜の組み合わせをいろいろ変えながら、日々スライサーでシャキシャキと野菜をスライスしている。目論見通り、白米を食べる量が減っているのがうれしい限り。ここで気を許して市販の砂糖入りドレッシングなど使わなければ、まあいい感じにダイエット効果も期待できるのではなかろうか？
最近、キッチングッズは家電を含めて高額なものを買うことが多かったのだけど、やっぱり値段じゃないのだ。ちょっとこのスライサーは、ほんとうにコスパ最強かもしれない。なんていっても百円。たった一回のサラダを作ったらもとは取れてしまった。いやあ、素晴らしい。これから夏に向けて、いろんなサラダを楽しもうと思う。飽きない程度に。